電波強度を良好に保つポイント
無線通信機器を室内に設置する場合、どのような点に注意すればいいいのでしょうか?
T&D ラボ
更新日2021.7.28 Wed
公開日2021.7.28 Wed
無線通信機器を室内に設置する場合、どのような点に注意すればいいいのでしょうか?
その1
できるだけ高いところに置きましょう
電波は障害物の材質にも影響を受けます。ガラスやプラスチックは電波を通し、鉄筋コンクリート壁やモルタルは弱まります。金属は電波を反射します。
その2
アンテナの向きを工夫しましょう
電波はアンテナに対して垂直にドーナツ状に広がります。金属の反射を利用してデータロガーの方向に電波が向くよう工夫するのも良いでしょう。
その3
通信チャンネルを変えてみましょう
電波は上下階まで届くので多層階では通信チャンネルを変えましょう。また、隣接する建物から別の無線機器の電波の干渉を受ける場合もあります。チャンネルを変更することで電波強度が改善される場合があります。
その4
ファームウェアをアップデートしましょう
ファームウェアを最新状態にし、機器を良好な状態に保つようにしましょう。
その5
無線中継機を設置してみましょう
無線通信が不安定なときは電波強度テストを行ってください。
電波強度が弱くても安定して通信ができれば問題はありませんが、通信環境の変化に影響を受けやすい状態と言えますので、時間をおいて何度か無線通信テストを行ってください。
どの辺りまでデータロガーを移動すれば通信可能なのかを確認し、通信が可能だった場所に無線中継機(RTR-500BC)の設置をしてください。
電磁波を発生する機器
金属やコンクリートの壁
通信エラーが起きやすい設置例
床に近いと無線通信距離が短くなる原因になります。ケーブル、コード類の近くに設置しないでください。
改善後
周りの障害物よりも高い位置に設置しています。鉄骨やコンクリートに取り付ける場合は、アンテナの先端に角度を付けます。
電波は両隣の周波数チャンネルに干渉することがあるので、3チャンネル以上空けて周波数チャンネルを変えましょう。
point1
直射日光が当たらない場所に置きましょう
カバーや囲いをしましょう。
point2
高温多湿になる場所は避けて設置しましょう
火気や熱を発するものの近くを避け、風通しの良い場所に設置しましょう。
point3
水に濡れないよう工夫しましょう
雨や雪のほか、散水している場所や道路からの跳ね返りを受けないよう、囲いや高さを工夫しましょう。
point4
急激な温度差が出る場所を避け、結露しないよう注意しましょう
カバーなどで保護し、通気性を保つよう工夫しましょう。
point5
煙・ちり・ほこりが直接あたらないよう注意しましょう
カバーや囲いをしましょう。
一定の環境下で温度や湿度を正確に測るために百葉箱の利用が推奨されてきました。
百葉箱全体が白くぬってあるのは、直射日光を反射させるためです。
風通しをよくし、雨やほこりの侵入を防ぐためによろい戸が設けられています。
地面からの照り返しを防ぐために高さも決められています。
百葉箱の仕組みを考慮すると、どこに、どうやってデータロガーを設置すればいいのかがイメージしやすくなると思います。
こういった配慮は正しい測定を実現するだけでなく、データロガーの故障を防ぎ、長くお使いいただけます。
ワイヤレスタイプの温度・湿度データロガー RTR503B を屋外で使用するため、ホームセンターなどで入手可能な材料で工夫した設置の例をご紹介します。
二重にした樹脂製のパイプの中にセンサを入れ、上部に皿状の容器を被せて固定し、表面全体にアルミテープを貼ります。
防水性能のないセンサ部分を雨から守りつつ、直射日光や照り返しによる測定値への影響を低減しています。
筒は密閉せず、センサを内壁に接触しないよう吊るすことで、できるだけ正確な温湿度測定を実現しています。
point1
設置に不向きな場所
point2
正しい測定ができない例
ビニール袋や密閉容器は測定には不向きです。ビニール袋は外気との温度差が出て湿気がこもりやすく、袋の外に出したセンサは水濡れします。
密閉容器は外からの空気が入らないため、容器内と外気で温度・湿度が違ってしまいます。
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