DoValveの使い方と設置

DoValveとは

DoValveは広範囲 / 大流量用の散水タイマーです。農業用ビニールハウス内、施設屋上・壁面緑化の水やり・大型エアコン室外機冷却・タンク / 水槽への注水などに利用されています。

適用流量、水圧、設置場所の条件、別途ご準備いただく物など、ご利用になる前にご確認ください。
DoValveは制御部 (DOV-BT)バルブ部 (DOV-25)をセットにして動作します。

本ヘルプではDoValve(制御部とバルブ部を合わせた状態)を"本体"または"機器"と表記している場合があります。

ご利用前の準備

バルブ部と制御部

制御部を引っ張るようにしてバルブ部から分離できます。
はめるときは、それぞれの接続部にゴミ、汚れが付着していないことを確認してから、カチンと音がするまで制御部を強めに押し込みます。

 注意
  • 接続部に鉄製の工具などを近づけないでください。設定に関係なくバルブ部が動作する恐れがあります。
  • 使用を始めてから制御部を外すときは、散水中でないことを確認してください。

適用水圧と水流量

適用水圧
0.1~0.7MPa(1~7kgf/cm2)
適用水流量
1~100L/分
 注意
  • 水圧と水流量は適用範囲を超えて使用すると、故障、動作不良の原因になります。
  • 水の流れがバルブ部にある矢印( 流れ方向指示)に沿って流れるように配管してください。逆流は故障の原因になりますので、必要であれば逆止弁などをご利用ください。

電池のセット(交換)

  1. 電池フタを回して外します。

  2. リチウム電池CR123Aを押し込むようにセットします。(プラスが手前)

  3. フタを閉めます。(凸部を合わせる)

 注意
  • +/-を間違えないよう、正しくセットしてください。
  • ぬれた手で電池のセットをしないでください。
  • 長期間使用しない場合は本体から電池を外してください。
  • 電池交換、本体再利用の際には使用推奨期限内の新品をセットしてください。
  • 電池を抜いて液晶画面が表示されている間にセットすれば、そのまま動作を継続できます。液晶画面が消えるまで放置すると、タイマー設定、表示名は本体内部に保持しますが、時刻情報や散水ログは消えます。
  • 本体内部の時計はスマートフォンのアプリから通信した際、あるいは無線LAN経由でサーバと通信した際に自動的に設定されます。

電池寿命の目安

無線LAN通信 無線LAN通信間隔(通信休止設定: 12時間)
OFF 1日4回 10分 1時間 2時間
バルブ開閉
回数/日
4回 1年以上 約8ヶ月 約1ヶ月 約4ヶ月 約6ヶ月
10回 約10ヶ月 約6ヶ月 約1ヶ月 約4ヶ月 約5ヶ月
100回 約2ヶ月 約1ヶ月 約0.5ヶ月 約1ヶ月 約1ヶ月

電池寿命は通信回数、バルブ開閉回数、周辺温度、ネットワーク環境、電池性能などにより異なります。

温度センサ TSB-1351

温度センサを接続しない場合は、接続ジャックのゴムキャップは外さずに使用してください。

接続ジャック
  • センサケーブルの先端部とモジュール部の2点に温度センサがあります。折り曲げる、カットするといった行為や、強い衝撃を与えないでください。
  • モジュール部のセンサは応答性が緩やかなため、同じ環境下でも2点の測定値に誤差が生じることがあります。
  • センサケーブル以外はぬらさないでください。
  • 正確に測定するためには、センサケーブルの先端3cm以上を測定対象物に差し込んだ状態にしてください。
測定部は2ヶ所

配管と取り付けについて

バルブソケットの取り付け方

バルブソケットは別途ご準備ください。
バルブソケットのネジ部にシールテープを3回ほど巻き、ネジ部の首下寸法が8~9mmになるまでバルブ部の口にねじ込みます。(ねじ込み過ぎも破損の原因になります)

口径
25A
ネジ部寸法

5mm
15mm

締め付けトルクN・m
5.9

配管/取り付け時の注意事項

配管時の注意事項

  • 取り付ける前に配管と本体の仕様が合っているか確認してください。
  • バルブ部にある矢印( 流れ方向指示)と水の流れが合うように配管してください。
  • 縦配管に取り付ける場合は、水の流れが下から上に流れるようにしてください。
  • バルブ部内にゴミが入る可能性がある場合は、必ずフィルタ等を利用してください(60メッシュ以上推奨)。
  • 金属製ニップルの利用は避けてください。
  • キャビテーション、ウォーターハンマーが激しい場合、本体や配管を保護するため、ウォーターハンマー防止装置などをバルブ部のIN側に配管するようにしてください。

取り付け時の注意事項

  • 配管の応力がかからないように取り付けてください。
  • 取り付けたら散水テストをして、水漏れや動作の確認をしてください。
  • 氷点下になる時期、場所での使用は避けてください。厳寒期は本体を取り外して保管してください。
  • 湿度の影響で本体内部が結露すると故障の原因になります。温室などで散水する場合、本体は室外に設置するようにしてください。
  • 制御部は防雨形IP33です。取り付け時に水がかかりそうなときは、制御部を外して作業を行ってください。
 参考

防雨形IP33と設置場所
制御部の操作パネル面に対し、垂直から左右60度以内からの方向に落下する水滴によって有害な影響を受けない構造で、多少の雨、夜露、朝露程度であれば問題はありませんが、斜め、横方向、あるいは下方向(地面からの跳ね返りなど)からかかる水は制御部の故障原因になります。強い風雨がかからない場所に取り付けることをおすすめします。

画面のみかた

基本表示と散水ボタン

散水状態

表示: 散水中
非表示: 停止中

電池状態

: 動作可能
: 電池交換時期
: 動作不可

  • 電池交換時期()から動作不可()に変わるまでの期間は最長1ヶ月です。散水と通信の頻度、使用環境や電池の性能などにより短くなります。
  • 電池交換時期()になると、スマートフォンにプッシュ通知が届きます。
  • 参照: 本ヘルプ内[Bluetooth®通信と無線LAN通信]-[ プッシュ通知(無線LAN通信機能)]
  • 電池残量の低下は通信エラーの原因になりますので早めに交換してください。

Bluetooth通信状態

点滅: 通信中

最後に行った無線LAN通信の結果

3本同時点灯: 通信成功
3本同時点滅: アクセスポイント接続エラー
2本交互点滅: サーバ接続エラー

  • 通信中は3本が流れるように点灯します。
  • 無線LAN設定をしなければ非表示です。

温度測定値

温度センサを接続するとセンサ1と2の測定値を交互に表示します。
センサ1(センサケーブル先端の温度)
センサ2(モジュールの温度)

参照: [温度センサTSB-1351]

散水ボタン

長押し: 即時散水開始(10分間)
散水中に押す: 即時散水停止

タイマー設定の表示例

タイマー設定の詳細は本ヘルプ内[アプリ T&D SmartValve]で説明しています。

タイマー設定なし(工場出荷時の状態)

次回の散水予定時刻の表示例

散水の残り時間の表示例
1分未満になると秒で表示します。

散水テスト

配管の末端まで水が流れても差し支えないことを確認してからテストを行ってください。

  1. 本体の散水ボタン()を長押しすると10分間散水をします。
    散水できているか、また、実際に水が出るまでの時間や水量を確認してください。

  2. バルブ部と配管の接続部に水漏れがないか確認してください。

  3. 散水中に散水ボタン()を押すと散水を中止します。
    水が止まることを確認してください。

散水しない/止まらない/水漏れ

以下を確認してください。
  • バルブ部の矢印(流れ方向指示)と実際の水流は合っているか
  • 実際の水圧と水流量は適用範囲内か
  • 制御部とバルブ部はきちんと接続できているか
  • 機器の電池残量は充分か
  • 配管内、バルブ部内に詰まりや亀裂がないか
  • バルブソケットは [配管と取り付けについて]に沿った措置がなされているか

以上の点に問題がなく、動作が改善しないときは、本体内に異物(小石、ビニール、配管のサビなど)が詰まっている可能性があります。
お買い求めいただいた代理店もしくはサポートよりお問い合わせください。

取り外し方と保管

機器を取り外すときは手順を守ってください。バルブ部や配管に水圧がかかったままですと、水が勢いよく飛び散ります。
冬期など長期間利用しない場合、機器は取り外して保管するようにしてください。

手順

  1. 水栓の元を閉めます。

  2. 本体の散水ボタン()を長押しして、散水を開始します。
    本体と配管内にたまっている水を出しきります。

  3. 散水ボタン()を押して、散水を中止します。

  4. 制御部を外します。
    バルブ部を配管から外すときは、接続部を破損しないように引き抜いてください。

保管

  • 高温多湿になりやすい場所での保管、放置はしないでください。
  • 制御部の汚れはやわらかい布で拭いてください。洗剤、油、ワックスやシンナー、ベンジンなど薬品類の利用は変質や故障の原因になります。
  • バルブ部は軽く振って水をきり、乾燥してから保管してください。

本体の初期化

本体を工場出荷時の状態に戻します。

  1. 電池を外し、電池アイコンが動作不可()の状態になるまで待ちます。

  2. 本体の散水ボタン()を押しながら電池を入れ直し、さらに約10秒間押し続けます。

  3. 画面が全灯してから一旦消灯します。最終的に以下の表示に切り替われば初期化完了です。